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Q

発泡スチロールには軽い以外にどんな特性があるの?

質問 これまでは商品を入れるケースに段ボールを利用していたのですが、軽量で運びやすくて使い勝手もよいことから、今後は発泡スチロールを段ボール代わりに使用しようと考えています。
そこで、発泡スチロールには軽量である以外にどのような特性があるか知っておきたいので、ご回答よろしくお願いいたします。
yajirusi
A

発泡スチロールは軽量である以外にも多くの特性を持っています

発泡スチロールが軽量であるのは、製品の約98%は空気が占めていて、原料であるポリスチレンはわずか2%だけであるからです。ほとんどが空気でできていることにより、断熱性に優れ保温・保冷効果が高く、その他にも多くの特性を持っています。
発泡スチロールは発泡ビーズの集合体であり、各々のビーズは小さな空気の部屋で構成されています。各気泡では空気の対流が少ないため、熱が伝わりにくくなっています。
具体的には、発泡スチロールの熱伝導率は0.03W/m・Kから0.04W/m・K程度で、空気とほぼ同じです。
耐熱性に関しては、熱可塑性樹脂であることから高温に接すると軟化して膨張や収縮などの変形が起こりますが、ポリスチレンの耐熱温度は80℃なので、それまで耐えられるようになっています。このことが、保温・保冷効果が高いことにもつながっています。
発泡スチロールは、外部からの衝撃を和らげ、一定の状態に保つ性質である衝撃吸収性にも優れています。家電製品や精密機器などの包装材や緩衝材なども利用されていて、大事な製品を衝撃から守ることができます。
発泡スチロールは空気の誘電率と近くて低誘電率な素材であることから、電磁波の干渉を受けにくく、EMC試験において装置を保持・固定する測定治具などに使用されています。
発泡スチロールは、耐水性にも優れています。発泡スチロール内の空気は、独立した気泡として1つひとつが融着していることから、水や湿気の侵入を防いでくれます。
発泡スチロールは、成形性や加工性にも優れています。金型に原料ビーズを入れてスチームで加熱するだけで製造でき、用途に適した柔軟性や強度に成形することが可能です。
軟らかくて熱には溶けやすいことから、カッターや電熱線などでも加工しやすく、容器や緩衝材以外にも、看板やオブジェ、工業分野でも幅広く活用されています。発泡スチロールカッターなどの専用の工具も数多く販売されています。

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